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2007年12月11日 (火)

山田風太郎『外道忍法帖』河出文庫、2005年

山田風太郎「忍法帖」シリーズの第6作目。初出は、『週刊新潮』1961年8月28日号~62年1月1日号。

天正少年使節団がローマ法王から下賜された百万エクーの金貨を中浦ジュリアンは、自分の死後313年に到来するキリスト教が国教となる国家に備えて隠した。その鍵は、15童貞女の秘所に隠された鈴に刻印された文字と、それを探すための十字架である。その十字架は、転び伴天連として公儀に仕えたクリストファ・フェレイラに託された。フェレイラから報告を受けた松平信綱は、主家再興の望みを抱く天草忍者15人を長崎に送るが、迎え撃つ15童貞女は大友忍法の使い手であり、また天下顚覆を目論む由比正雪も子飼いの甲賀忍者15人を送り込み、三つ巴の死闘が繰り広げられる。

これまで主要な「忍法帖」は読み終わり、講談社版の選にもれた本作にも手を出したのだが、うーん、これはどうなのでしょう。まぁ45人+αの忍者たちの忍法のバリエーションに凄さはあり、風太郎先生の挑戦には脱帽するものの、ストーリー自体はそれほど面白いわけではなく、登場人物が出てきたとたんに死んでいくという何とも味気ない小説になっている。踏み絵を考え出したという(ホントか?)フェレイラの存在を知ることができたのは、遠藤周作の『沈黙』を読んでいなかった私には儲けものでしたが。

登場する主な歴史上の人物

クリストファ・フェレイラ(沢野忠庵)、中浦ジュリアン、松平信綱、由比正雪など。

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