永井豪『デビルマン』講談社、1997年
永井豪の絵に拒否反応を起こして、なかなか読む気になれず、書店で手に取った時、最終巻の美樹ちゃんの惨殺シーンをみてしまい、アニメの『デビルマン』で育った私は、ショックを受けて、やはり読むことができなかった。
で、今回、ついに読んでみたのだが、凄いね、圧巻です。こんなに話を広げちゃって、いいのかよ、と思ったが、ちゃんとおさまっているし、バトル漫画、ホラー漫画、SF漫画、伝奇漫画、腐女子漫画といったあらゆるジャンルの表現が36年も前の漫画にそろっている。凄すぎちゃって、私なんぞが何か論評するなんてできません。凄いから、読むべきとしかいえません。
でも、サタンがデーモンの地球を守るために神と闘っていたというオチだが、全体を束ねて闘えるほどのカリスマがいるにもかかわらず、また全体に対する共感のような感情があったり、恋愛感情があったりするのは、最初のデーモンには「愛」がなく、戦いだけが生甲斐の暴力の歴史という設定と多少の矛盾がないか、とか思ってしまう。だが、これも飛鳥了=サタンが、不動明をデビルマンにするための恐怖感を与える偽りの記憶だったと説明されれば、まぁ、そうかとも思えるのでいいのだろう。
また、これだけの名作だが、連載は一年で、後半の最終戦争が1話分ぐらいで終っているのは、どういうことなのだろう。連載時はあまり人気がなかったのか、それとも作者の意向で終らせたのか。どっちなのだろう。で、オマケで途中にくっついている『新デビルマン』の話は、格段とつまらないんで次の再出版の際には、別の単行本とした方がありがたいような気がする。
今日の一枚
capsule『Sugarless GiRL』(2007年)
今現在のおしゃれポップな音を奏でるユニットであるらしいcapsuleの作品。私はこれを初めて聴いたのだが、ずいぶんと分かりやすいメロディのテクノポップで、歌も心地いい。けっこうはまります。しかし、テクノの分野って、どこかで聴いたことのあるメロディをサンプリング(?)的に使用されているが、これは別にいいものなのだろうか。
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コメント
またまたどうも。懐かしいですねえ、デビルマン。自分はジンメンの話が好きなのですが、同意されたことがないですw
最終戦争がごくごく簡単に流されているのは、勢いを優先させたからだと、以前のインタビューでは回答されていましたね。JoJo6部のラストバトルみたいなものだと思います。たしかススムちゃんの話から、物語が破滅の方向に加速していって止めようがなかったとか(そういえば連載時、この辺りでデビルマン優先させるためにマジンガーの連載打ち切って、ジャンプから離れたんでしたっけ)。方向性としては正解だったと思います。
実兄による小説版(かつて故・ソノラマ文庫から出ていました)では最終戦争が1巻をさいて描かれているんですが…まあ察してくださいwやっぱ読者にイメージさせたほうが強いですよ。坂道を転げ落ちていく破滅の快感といいますか。
他にもデビルマンには謙信Gacktが偏愛するアニメとか新とかレディーとか映画版とかwいろいろと派生作品がありますが、どれか1つというならばバイオレンス・ジャックをお勧めしておきます。後半にジャックvs暗殺者集団(注・人間の、です)の話があるのですが、こいつらがシレーヌ以下のデーモン軍団なんですよw笑えます。
なお、作品のオチはデビルマンファンなら回避しておくことをお勧めしておきます。
追伸 そういや山内氏も選挙はもうこりごりだそうですw
投稿: | 2008年2月 2日 (土) 15時04分
コメントありがとうございます。
いやー、何にでもお詳しいですね。なるほど、ラストは勢いを優先させたんですね。たしかに、延々と戦闘シーンや戦争のかけひきなどを描かれていたら、魔女狩りや墓場での決別シーンがかすんでしまって、ラストの感動が薄れてしまったかもしれませんね。その最終篇を漫画にした作品もあるようですが、どんなものなのでしょうかね。
私もジンメンの話好きですよ。人間側のヒーローを演じようとする面と悪魔であるデビルマンの苦悩のようなものが描かれていて、あれ一篇が現在の連載漫画なら何話かに分割できるところをあれだけの短さと濃密さでやってしまう潔さがいいですね。
どうやら『バイオレンスジャック』は『デビルマン』の続編らしく、怖いもの見たさに読んでみましょうかね。
追伸 あれだけ地元にサービスしなければならない政治活動・選挙運動は、やっぱこりごりでしょうね。しがらみ怖ろしい。
投稿: 先哲有言 | 2008年2月 2日 (土) 15時25分