2007年6月 7日 (木)

最近のこと

某学会の報告準備に手間取り、しばらくブログから遠ざかってしまったが、それも先週末で終わった。やっと解放された気分です。

報告はまずまずで尊敬する某先生から自分も修士論文で似たようなテーマでやろうとしていたという大変心強いコメントをいただき、私の着眼点もまぁ捨てたものではないな、と自信を持つことができたが、討論者への対応はしどろもどろで学会初体験の私としては今後に不安の残る結果であったことも確かだろう。

そして遂に学界デビューを果たしてしまった私は院生ヴァージンを失ってしまったかたちとなり、今後は「学会?そんなところで発表して何の意味があるのぉ?あいつらにオレの研究なんか理解できないのさ」と独りよがりの発言はできなくなったのは寂しい。もっとも、言ったこともないが。。

で、くだんの某学会は今期で停会となり、某巨大学会の分科会として活動することになったらしい。ということで学会誌も今年度までの発行で休刊である。

しかし、報告者の私には何故か報告後、機関誌の投稿を勧める文書が配られたのだが、これはいったいどうしたものか。次号で休刊予定のものへの投稿を促されてもなぁ。。

まぁ、一区切りがついたので、それはそれで今後の身の振り方を考えるとしましょう。

今日は丸山眞男文庫記念講演会に行った。講師は緒方貞子氏。

例年は丸山眞男にゆかりのある大物や外国の丸山研究者を呼んで講演していたため、どちらかというとご年配の丸山ファンの集いという感じで主催校が女子大であることを忘れるほどの聴衆構成だったが、今回はネームバリューのせいか、大入りでしかも女子学生が多い(もっとも私の両サイドはご年配のご婦人だったが)。

やはり意識の高い女子学生は、女性で国際的に活躍されている方にご関心が高いようである。何かの本でそういう人を「フジワラノリカ系」というらしいことが書かれていたが、そいういうことらしい。

丸山関係の話の内容は、敗戦後の「超国家主義」の論文に感銘を受けたこと、英国留学中に丸山と話したこと、丸山とカール・ドイチュの会談の際に通訳をしたことなどであるが、ここまできいて私は例年になく面白いなぁと思ったものだが、他の丸山ではなく緒方氏に興味を持って聴きに来ている方々は大丈夫なのかと心配したら、人間の安全保障の話になったので安心したが、私はつまらなくなってしまった。

どういう話のつながりかはちょっと聴き逃したが、多分、戦前の国家学の伝統から政治学を独立することが戦後政治学の目的だと考えた丸山の話から、現在では国家の安全保障だけではなく人間の安全保障が重要になってきたという話につながっていったかと思う。

緒方氏はやはり話し慣れているので、それなりに面白かったのだが、きわめて時間が短く、質問時間をあわせても予定より30分早く終了という大物ぶりに、それってどうなの?という印象を残して帰途についた。

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